2021年 上半期ベスト20(楽曲編)
アルバム・ミニアルバム編はこちら。
やはり、シングルやオムニバス盤収録曲、先行配信楽曲にも良い曲が盛りだくさん。
目次
- 20位:Gojira「Amazonia」
- 19位:LOVEBITES「NO TIME TO HESITATE」
- 18位:Charlie Benante「City of Blinding Lights」
- 17位:SCANDAL「eternal」
- 16位:ROACH「Senses」
- 15位:BAND-MAID「BLACK HOLE」
- 14位:Crossfaith「RedZone」
- 13位:ROTTENGRAFFTY「Goodbye to Romance」
- 12位:己龍「曼珠沙華」
- 11位:the GazettE「HOLD」
- 10位:While She Sleeps「KNOW YOUR WORTH (SOMEBODY)」
- 9位:DEVILOOF「Newspeak」
- 8位:SANTENA「YANI」
- 7位:Aimer「Wonderland」
- 6位:Lyrical School「TIME MACHINE」
- 5位:Spiritbox「Secret Garden」
- 4位:MUCC「明星」「落陽」
- 3位:Flesh Juicer「玉山/Mt. Jade ft. ØZI」
- 2位:Lorna Shore「To the Hellfire」
- 1位:Spiritbox「Circle With Me」
20位:Gojira「Amazonia」
民族音楽×メタルは相性抜群。これは古くからSepulturaが証明してくれていたので、近代グルーヴメタルの雄がこのタイプの楽曲を制作した時点で勝ちは確定していたようなもの。呪術的な雰囲気もいいが、シンプルにメタルとしてカッコいい点にバンドの技量が反映されていると思う。
19位:LOVEBITES「NO TIME TO HESITATE」
ロックンロール感もあるリフが非常に心地よい疾走曲(個人的にはイントロのリフにTOKYO YANKEESっぽさを感じた)。骨太な音作り、パワフルな歌唱、全てにおいて良い意味で80’sメタルの現代版といえる素晴らしい楽曲。
18位:Charlie Benante「City of Blinding Lights」
AnthraxのドラマーCharlie Benanteがコロナ禍で様々なミュージシャンとリモートでセッションをするという企画を展開していた。今年に入ってその際の音源が正式にアルバムとしてリリースされたが、その中でこのU2の名曲のカバーが絶品。Charlieはドラムとギターを担当し、同じくAnthraxのメンバーで甥のFrankie Belloがベースとコーラスを、同世代のスラッシュメタルバンドDeath AngelのMark Oseguedaがヴォーカルを担当。全員メタル畑の人間だが、非常に忠実にリスペクを込めたカバーとなっている。Markの歌唱も美しく、Frankieのコーラスと合わさるとまさに絶品。
17位:SCANDAL「eternal」
浮遊感のあるシンセが特徴的なオシャレなサウンドの曲。昨年発表したアルバム以降、徐々にバンドサウンド中心の音から離れつつある印象があるが、この曲も大まかにはそのカテゴリーに入ると思う。ただ、サビで一気にバンドの音が加わることで爽快感を作り出していて、非常に心地よい。この路線でもクオリティーの高さは変わらず。
16位:ROACH「Senses」
今年新メンバーを迎え、約12年ぶりにツインギター体制となったROACH。この曲は新メンバー加入前に制作したとのことで、まだ新メンバーは参加してない。近年の楽曲の中では久しぶりにメロディアスさが強めに出ている印象で、程よい疾走感と相性もいい。今後の作品では初期のようなツインギターを活かした楽曲も生み出してくれることに期待したい。
15位:BAND-MAID「BLACK HOLE」
年々メタル度が増している気がするが、最新作の中でも屈指のスピードチューン。激しさ、疾走感、歌メロ、どれをとっても最高にカッコいい。彩姫のパワフルなハスキーボイスは非常に魅力的で、男の自分でも憧れる。
14位:Crossfaith「RedZone」
近年の作品ではメロディアスさがより強く取り入れられている曲が多い印象だが、その中でも良い形で新しさを感じる楽曲。良い意味でのコマーシャルさもある楽曲構成で、疾走感とキャッチーさが癖になる。昨年発表のEPと比べて実験的や攻撃的な要素はいささか控えめだが、それでもシンプルにカッコいい曲に仕上がっている。
13位:ROTTENGRAFFTY「Goodbye to Romance」
初のアコースティック・ミニアルバムの表題曲。 アコースティックといっても弾き語りスタイルではなく、ちゃんとバンドサウンドとして成立している。美しくも切ない歌メロに力強い演奏がマッチしていて、違和感なくロットンの楽曲群に溶け込んでいる。
12位:己龍「曼珠沙華」
疾走感が気持ちいい和メタル。ニューメタル的なギターがどこか不気味なフレーズを奏でるというこのバンドの王道なサウンドを極めてる。ギターソロ及びその直後のハイテンポ・セクションが非常にカッコいい。一転してサビではどこか明るくも聴こえる歌メロが登場するのも耳に残る。
11位:the GazettE「HOLD」
冒頭のスネア連打からのツーバスで爆走する近年のヘヴィなthe GazettEの真骨頂的楽曲。とにかく頭を振りたくなるし、ルールなどが存在しなかったらシンプルに暴れ狂いたい。スクリームとバッキングヴォーカルの掛け合いがめちゃくちゃ耳に残る。このご時世じゃ無理だが、本来なら良いコール・アンド・レスポンスも成立すると思う。メタルコアというよりはSlipknotの系譜のニューメタル的なヘヴィさが近代の音質/録音技術/音作りで聴ける曲とでも言うべきか。
10位:While She Sleeps「KNOW YOUR WORTH (SOMEBODY)」
彼らならではの跳ねるリズムも健在だが、この曲一番の聴きどころはエモーショナルなサビだ。どこか暗い雰囲気だが、最終的には背中を強く押してくれる歌詞が心を揺さぶる。もちろんブレイクダウンも破壊力抜群の絶品。余韻に浸らせてくれるアウトロも素晴らしい。
9位:DEVILOOF「Newspeak」
日本が誇るV系デスコアバンドが、今度は本格的に「和 」+デスコアのフォーマットを作り出した。ブルータル極まりない演奏に狂気的なスクリームが混ざるいつものDEVILOOF節はもちろん健在だが、唐突な和風セクションからのブレイクダウンが最強すぎるw ヘヴィ・ミュージックの新しい扉が開いた気がする。
8位:SANTENA「YANI」
SUSHIBOYSのより尖った側面を担っている印象のSANTENAだが、ソロデビュー作のリード曲でそれが強く反映されている。自身のタバコ愛を清々しいまでに詰め込んでいて、歌詞の開き直っている感じが気持ちいい。ダークで少しロック色の強いトラックも格好良い。
7位:Aimer「Wonderland」
個人的にAimerの最大の魅力だと思っているダークでハスキーな歌唱が堪能できる楽曲。どうしても彼女の場合はアニメタイアップの楽曲が注目されがちだが、こういうアルバム曲も素晴らしい。幻想的でミステリアスな音色がみるみるとリスナーを世界観へと引きずり込む。後半のヴァイオリン・ソロが美しさと狂気を兼ね備えていて堪らない。
6位:Lyrical School「TIME MACHINE」
ヒップホップ×アイドルを本格的に極めているグループということは知っていたが、この曲を聴いてドハマリした。低いクールな声でつぶやくようなパートとキャッチーなサビの対比が癖になる。とにかく中毒性が高い。
5位:Spiritbox「Secret Garden」
Courtney LaPlanteの幻想的なヴォーカルが主軸となっているメロディアスで切ない曲。とはいえ、ちゃんとヘヴィさ/パワフルさは健在。浮遊感はありつつも、力強い音像に仕上がっている素晴らしい楽曲。
4位:MUCC「明星」「落陽」
厳密に言うと2曲だが、この2曲はセットだと思っているので一つの枠で扱いたい。「明星」はバンドを離れるドラマーのSATOち を暖かく送り出すという、切なくもポジティブな楽曲。「落陽」は、「明星」を"陽"とするなら"陰"にあたる曲。長年ともに活動したメンバーの脱退によって生じる不安等の感情が吐き出された、初期MUCCを彷彿とさせるヘヴィでネガティブな楽曲。どちらもバンドの"現在"を映し出している名曲だ。
3位:Flesh Juicer「玉山/Mt. Jade ft. ØZI」
台湾が誇るメタルコアバンドが同郷の若手ラッパーをゲストに迎えクロスオーバーを実現させた楽曲。メタルの疾走感に早口のラップ、そして壮大でメロディアスなコーラスが興奮を誘う。このバンドならではの"中華的"なギターフレーズも健在で、独特な哀愁を感じさせてくれる。聴いていると力が湧いてくるような曲。
2位:Lorna Shore「To the Hellfire」
新ヴォーカルWill Ramosを迎えたデスコアの雄。新体制の新曲第1段だが、これがとてつもないインパクトをメタルシーンに残した。 全体的にシンフォニックなデスコアで爆走するが、絶妙なタイミングで入ってくる気持ちよすぎるブレイクダウンに鳥肌が立つ。そして何より一番の衝撃はラスト。人間を辞めたWillが新たな何かへと変貌を遂げる様子を聴いているかのような人外ヴォーカル。間違いなく彼は現在のエクストリーム・メタルシーンにおいてトップクラスの実力派ヴォーカルだと断言できる。彼を獲得したLorna Shoreは向かうところ敵なしだろう。
1位:Spiritbox「Circle With Me」
美しく幻想的なヴォーカル+圧倒的なヘヴィネス。Spiritboxは現代メタルの最前線を間違いなく歩いていてる。テクニカルであって聴きやすく、楽曲構成も複雑すぎない。Courtneyのクリーンはまるで聖歌隊のような綺麗さで、シャウトは悪魔のよう。天才的な歌唱力が楽曲の魅力を何倍も増幅させている。秋に出るアルバムで一気にシーンのトップに躍り出ると思う。あまりにも音楽としてのクオリティーが高すぎる。
まとめ
- Spiritbox「Circle With Me」
- Lorna Shore「To The Hellfire」
- Flesh Juicer「玉山/Mt.Jade ft.OZI」
- MUCC「明星」・「落陽」
- Spiritbox「Secret Garden」
- Lyrical School「TIME MACHINE」
- Aimer「wonderland」
- SANTENA「YANI」
- DEVILOOF「Newspeak」
- While She Sleeps「Know Your Worth (Somebody)」
- the GazettE「HOLD」
- 己龍「曼珠沙華」
- ROTTENGRAFFTY「Goodbye to Romance」
- Crossfaith「RedZone」
- BAND-MAID「BLACK HOLE」
- ROACH「Senses」
- SCANDAL「eternal」
- Charlie Benante「City of Blinding Lights」
- LOVEBITES「NO TIME TO HESITATE」
- Gojira「Amazonia」